
KAZUTAKA HIROIKE
廣池 一登
27歳 |
会社員 |
大分県出身 |
ゲイ |
#017 2019年4月撮影
男性は女性が好きなのが当たり前で、女性は男性が好きなのが当たり前。
それでいいと思っていた。
ゲイを認めてもらう必要はなく、取り繕いながら生きていくくらいなんともないと思っていた。
そんな中立ち寄った東京レインボープライド2019
せっかくだからと経験としてパレードに参加したが強い想いなんていうのは正直無かった。
しかし実際に街を歩き、手を振ってくれる人やハイタッチをしてくれる人たちと出会い
今までになかった心地よい開放感に包まれた。
いつもは普通に歩いている道も性的マイノリティであることを公言しながら歩く道はまた違い、
ゲイとして参加してゲイとして歩く自分に向けられたその温かい行為が嬉しかった。
取り繕うことに慣れすぎて気づかなかったが知らず知らずのうちに自分に蓋をしていたんだと気づかされた。
あの時の開放感はオープンにしたからこそ得られたものだが、普段の生活ではなかなか得られるものではない。
多様性を受け入れる時代になってはいるものの、まだまだカミングアウトのハードルは高いように思える。
自分自身も親に面と向かってカミングアウトする勇気はまだない。
しかし今回の東京レインボープライドで少し勇気を分けてもらえた。
この勇気を身近な友人などにカミングアウトすることで育てていき、いつか大きなものにしたい。
そしてそれがこれからの誰かの勇気の足しになれば嬉しい。
カミングアウトの輪が広がることで少しずつ少しずつ多様性を受け入れられる世の中になり、
最終的にはカミングアウトという言葉がなくなるくらい普通のことにしていきたい。