OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Minori Ueda

上田 みのり

26歳
会社員
愛知県出身
レズビアン

#007 2016年2月撮影

「カミングアウト」 ――それは必要なことか?

正直、撮影を終えた後も自問していた。結論を言えば、これは自己満足じゃないか。

他者に知ってもらったところで何になる。他者もそれで何を得る。

大学のとき、同性婚を法的に認めることについて、ゼミ仲間と議論したことがあった。

一人が「同性婚を認めると同性愛者が増えるから、少子化が進む」と言った。

彼は私のセクシュアリティを知っていたはずだった。

女子会で、十人近くの女の子にカミングアウトすると、一人が「え、狙われてる?」と冗談っぽく笑いながら、自分の肩を抱いて一歩後ろへ下がった。

 カミングアウトしても、ふとした理不尽に悲しくなることはいくらでもあった。

真実でないことも、言い返せなかった。頭のどこかに刷り込まれた異性愛が居たのかもしれない。そして他者の中にも、絶対的な異性愛と、歪んだ同性愛が居る。

 けれど、言いたい。覚悟した上で、それでも私たちは満足することを求めている。その自己満足の集まりに、励まされる人たちがいる。私だってそのうちの一人だった。

だったらそれはもう、「自己」満足の域を超えていると思う。

改めて。私は女の子が好きです。それこそが動かしがたい事実で、あなたに知っておいてほしいことなのです。