OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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SHOTA SANO

佐野 翔太

27歳
会社員
北海道出身
バイセクシュアル

#011 2017年10月撮影

私が生まれ育った環境には、LGBT当事者も理解者も全くおらずこの世には「男女」のみしかいないという既存の価値観にはなんの疑いを抱かなかったし抱く余地もなかった。
ただ私自身、幼い頃から話し方や所作について級友に「オカマ」などとからかわれて過ごしたのでこの頃は寧ろ「オカマ」という存在に嫌悪感すら抱き、「オカマ」っぽい自分に苦しんでいた。
その苦しみは時を経て「ホゲる」というコンプレックスに形を変えて今も心に居座っている。

そうこうしてる内にある出来事が起こった。
高校3年で同じクラスになった男子に一目惚れしたのだ。
相変わらず「オカマっぽい自分」へのコンプレックスは持っていたが、同性への恋心にはなんの嫌悪感も起こらなかったのは未だに謎である。

結局その同級生には卒業後も恋心を抱いていたがカミングアウトはしなかった。
彼の普段の言動や考えからしても、私がバイセクシャルであることを受け入れてくれるのはほぼ間違いなかったがやはり「見られ方が変わるのではないか」という恐怖が先立って言えなかった。

あれから数年が経ち、彼とは疎遠になってしまったが、今はあの時カミングアウトしなかったことを心から後悔している。
彼にカミングアウトしていれば、もしかしたら心のモヤモヤもなくなり良い友人関係を築けて今も交流があったかもしれないのに…当然逆のパターンも考えられるが、同じ後悔ならこの場合、言わない後悔より、言った後悔の方が良かったのかもしれない。

その根拠と言えるかは分からないが、ついこの前、別の友人にカミングアウトした時は拍子抜けするほどあっさり受け入れてくれてこちらから冗談をかます余裕もあったほどだ。

これからは、カミングアウトを必要としないほど全ての人が愛したい人を堂々と愛せる世の中になってほしい。