OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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KEISYU NANGOU

南郷 恵珠

26歳
ホテリエ
岩手県出身
パンセクシャル/ポリアモリー

#018 2019年6月撮影

自分でも滑稽なくらい、大縄跳びの中になかなか入れない子みたいに、カミングアウトのタイミングを逃し続けてしまうことがしばしばあります。

カミングアウトなんてわざわざしなくても、異性だけを好きであるかのように、たった一人の人を好きであるかのように装って生きていくことはできるかもしれない。それでも、私がカミングアウトを周りの人やメディアの前でしているのは、そうすることで私が、誰とどこにいても、より私のままでいられるように、少しでも自分が生きやすい世の中になっていくことに期待しているからだと思います。期待しているというより、諦めがつけられないという表現の方が近いかもしれません。

まだ、両親にははっきりとカミングアウトできていません。それと今まさに片想い中の人にも。これを境にその人との関係性が変わってしまったら、変わるどころか終わってしまったら…。いくらタイミングを見計らっても、言葉や方法を考えても、難しいものは難しい。
こんなに難しいのに、これからカミングアウトをしようとしている人へ「頑張れ」なんて私からはとても言えません。けれどもし、一緒にこの大縄跳びの中に飛び込んでくれようとしている人がいるならば、そのための支えや癒し、励ましや愛情を、私でよければ与えられるだけ与えさせてほしいと、お節介ながら願っています。