OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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TERUMASA KATSUMATA

勝又 栄政 (左)

27歳
障害者の就労移行支援員、教育大学非常勤講師
宮城県出身
FTM

#018 2019年6月撮影

19歳の時。

初めての友人へのカミングアウトの時、

「あなたは辛かったのね」って言ってもらえて、救われた。

19歳の時。

初めての家族へのカミングアウトの時、

「あなたはわがままね」って言い放たれて、心が張り裂けた。

カミングアウトで失ったもの。

・19年間の家族との関係

・女子時代の思い出・友達・功績

・19年の中で培ったアイデンティティ

・女性らしい容姿

・生まれた時の名前

・女性としての配慮

・女性としての抑圧

カミングアウトで手に入れたもの。

・家族との新しい関係

・FTMないし男性としての未来

・男性的な容姿(胸・声・毛)

・男性らしい名前

・周りに馴染んで、恋人とデートができること

・男性的な名前で、自己紹介をし、だれかと繋がれること

・男性としての就職

・男性としての役割・プレッシャー

カミングアウトが全てではないし、僕なんかがだれかに「こうしたら?」と言える立場じゃ全然ない。

だって、カミングアウトの全てがhappyではなかったから。

でも、「どんな自分で生きたいか?」

その理想の答えには、小さな頃よりは、近づいていると思います。

後悔しない決断を。

そして、するしない、どちらの選択も自分にとって、理想の生き方に繋がりますように。

そんな理想の生き方を選択できる社会に近づくための一歩に、この1枚がなっていたら、幸いです。

MAI YUDA

湯田 舞 (右)

30歳
NPO法人代表(Social Salon対話型教育事業)
京都府出身
カテゴライズNG

#018 2019年6月撮影

私は普段、日常生活を送る中で、幸いにもそこまで「差別」という場面に遭ってはいません。でも、私という人間は何も変わっていなくとも、パートナーがトランスジェンダーになった途端、結婚や子どもなど、さまざまな制度が障壁となる事実に、驚きと戸惑いを感じています。

日本が大好きですが、世界を見渡すと、ヨーロッパ、アメリカ、カナダをはじめとする諸外国の制度や文化が羨ましく感じることも。もちろん、全て日本が遅れている!とか悪い!とか、言いたい訳ではないのですが、「普通でなくてはいけない」「本音が言えない」という縛りに関しては、強いように感じます。

カミングアウトせずとも、カテゴライズせずとも、LGBTに限らず誰もが自分らしく自己表現できる社会に。

それが私の願いであり、

そんな社会へ向けての一歩に、この撮影がなっていたなら幸いです。

「誰にとっても、居心地の良い社会」に向けて、私自身も、出来ることをやっていきたいと思っています。