MATSURI SHIMAZU
嶋津 茉莉
26歳 |
会社員(キャリアカウンセラー) |
埼玉県出身 |
パンセクシュアル |
#018 2019年6月撮影
2015年
OUTINJAPANのプロジェクトが始まった当時、友人知人が大勢参加するなかで、私にとってはカミングアウトのハードルはとてつもなく高いものでした。
これを見たどこかの誰かから、私に対して勝手にネガティブなイメージを抱かれることが、とてもとてもこわかったのです。
2019年
社会人3年目になり、LGBTという言葉の認知度も大きく変わりました。そういった背景もあったので、勇気を出して会社の同期とOUT IN JAPANへの参加を決めました。
撮影中は驚くほど楽しく、服を選び、綺麗にヘアメイクをしてもらい、憧れのレスリーキーさんと会話をし、写真にうつった自分は、びっくりするほどかっこよく見えました。自分にとって、ネガティブなイメージでしかなかったカミングアウトが綺麗でかっこいいものに変わる感覚が確かにありました。
レスリーさんから英語で、「両親に感謝を」と言われ、両親へのカミングアウトを意識するようになりました。実際に行うまではまた吐き気がするほどの葛藤がありましたが、無事に先日両親へのカミングアウトも、終了しました。
私にとってのカミングアウトは今もまだ、勇気と覚悟を伴う大きな壁です。
何年経っても、不安感が無くなることはないと思います。ただ、この写真だけは少し、そんな自分も肯定できるきっかけになりました。
いま、昔の自分やそれと同じような状態の人へ
「自身のセクシュアリティに負い目を感じる必要はない」
「どんなあなたでもこの社会で生きていい」
このふたつは大きな声で伝えたいです。
カミングアウトを無理にする必要はありません。
ただ、自分がカミングアウトをしたいなと思った相手に、あなたが悩まずに伝えられる、そう思える社会であるべきで、私はそれをつくるために、これからもできる範囲のことをやっていきたいと思います。
そしてもし余裕ができたら、その時は一緒に、次の世代が生きやすくなるように、できる範囲のことをやっていけたらうれしいです。