OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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KUNIHIRO MAEDA

前田 邦博

52歳
文京区議会議員
東京都出身
ゲイ

#012 2017年11月撮影

2017年7月6日に4人の当事者議員とともにLGBT自治体議員連盟の立ち上げ、
記者会見を行いました。
その際にゲイであることを公表しました。
今回のカミングアウトで社会からの注目、味方、自分であること、の3つ得ました。

一つ目ですが、マスコミなどから大きな注目を集めました。
私が経験したことを語ることで、共感や感動をしてもらえ、社会に衝撃を与えました。
それだけ、関心が高いということですが、
いまだに社会に抵抗があり、カミングアウトするリスクや壁があるとの証とも言えます。

二つ目は、味方を得ました。今まで私のことを知っていてくれた人は、もちろんのこと、
ニュースを通して、初めて知った方からも、
そして、当事者からも、当事者でない人からも、
「感動しました。」「同じ区民として誇りに思う」というメッセージが届きました。
当事者でなくても、自分ごとのように思ってくれ、喜んでくれたこと。
味方がいっぱいいることを知りました。
隠れていた味方が現れてくれたようです。
でも、今までもそこにいたのに、「味方だよ」と言う機会を提供したのでしょう。

三つ目は、自分であることを取り戻しました。
何ごとも隠すことがなく、人と接することが楽になりました。
自分でいられる安心感は、落ち着きと自信と力を感じます。
どれだけ、隠すことにエネルギーが取られていたのでしょうか。
他の誰にもならずに素の自分でいられるようになったこと。
これは、今回のカミングアウトで得られた私にとって最大の成果です。

そして、これからは、当事者として声を出していけます。
また、注目を集めたことへの責任を感じます。
まだ多くの仲間が孤立していることを知りました。逆風の中にいます。
その人達をサポートするためにも
日本全体に対して、発信し続け、当事者を励まし、
応援してくれる人を目に見える形にしていきたいです。
風は吹いたけれども、いや、吹かせたけれど、この風を追い風に、
いろいろな人にとって、自分を解き放ち、自分でいられるよう
次への挑戦が始まっています。