私がそうであったように、LGBTQの人のなかにはカミングアウトを諦めていたり、放っておいて欲しい人もいます。同僚に話すつもりも両親に直接打ち明ける気もなかったのは、その先が想像できなかったからかもしれません。幸運にもこのプロジェクトに出会えたことで本来の自分を伝えていく糧にしていこうと思えました。

これまでは、両親や友人にカミングアウトをして人生を謳歌している人を眩しく感じる一方で、お話しをする機会があっても自らもカミングアウトすることはありませんでした。なにか裏切りのような罪悪感を抱いてしまうのに…

私のカミングアウトは何か特別な意味を持つことではないよう気もしますが、これを目にした身近な人へは今回がはじめてのカミングアウトになります。今悩んでいたり、一人だと思っている誰かにエールとなって届いてくれれば幸いです。

そう遠くない未来に誰もが自分のアイデンティティに誇りを持ち、生きる喜びを分かち合える社会になっていくことを強く願います。