hitoshi fukumura
福村 仁志
44歳 |
自営業 |
長崎県 |
ゲイ |
#005 2015年11月撮影
僕は約20年前の20代前半の頃、自分がゲイである事を母へカミングアウトしました。
しかし、受け入れてもらえるだろうという願いは残念ながらその時は叶いませんでした。
今になって思えば突然すぎてびっくりさせてしまったのと、今とは違いまだLGBTという言葉すら世の中でほとんど聞かれることのない時代で、知識が乏しかったからなのかなと思います。
しかしその時はショックで、それ以降母にはもちろん他の誰に対してもそういった話題は出さないように触れないようにし、また自分の本心を隠すようになり、自分は価値のないダメな人間だと思い続ける辛い生き方をしてきました。
しかし世の中が少しずつ変化してきて、自分の中でも本当にこのままの人生でいいのか?絶対に嫌だ!と思うようになり、自分らしさを取り戻したいと考え、2014年秋にもう一度母へカミングアウトすることを決意しました。
自分がゲイである事。
それを隠さず素の自分を出して生きていきたい事。
自分と同じように悩んでいるLGBT当事者の力になっていきたい事 を。
母は、「何があっても私はあなたの味方だし、あなたが幸せになってくれるなら私は応援するから大丈夫だよ。」と言ってくれ、気付いたら二人とも号泣していました。
思い切って話したことで母に認めてもらえて本当に嬉しかったし、自分らしく生きていく自信と安心感が得られたように思います。
それからの僕は、日常生活においても、また新たに始めたカラーセラピーの仕事でもゲイであることを隠さず人と接していくと、今までより信頼関係を深く築けるようになり人とのご縁もたくさんいただけるようになりました。
また、九州レインボープライドの実行委員にも入れていただき、LGBT当事者が生きやすい社会を目指していく活動に携わるようにもなりました。
まだまだ微力ではありますが、自分を隠さずこうして自分らしく生きている姿をお見せすることで、カミングアウト出来ず生き辛さを感じている方々の力や希望になっていけたらと思っています。
カミングアウトするのは勇気が必要です。
でも自分の思いを素直に一生懸命伝えたら、例え今すぐには解ってくれなかったとしても、自分を信頼してくれているからこそ話してくれたんだ!と必ずあなたの思いが伝わります。
きっとこれまで以上にあなたの味方になってくれると思います。
僕はそれを実感しているからそう言えます。
大丈夫です。