数年前、今まで築いてきた人生の全てを断ち切る事が起きました。私は全てをかけて、周りの人を守りました。でも、彼らは違いました。最後には自分を守りました。

それをきっかけに、私は変わりました。
これからは自分のために自由に生きよう。
自分に正直に生きようと決めたのです。

残念ながら、この年齢で新しい職種につくことは難しいので、男性として仕事をしていますが、プライベートは、時間が許す限り女性として生活しています。
と言っても、神さまがくれた、ガッチリ体型と低い声は、女性の格好をしても違和感を隠すことは出来ず、外出時は世間の目を気にしながらの生活でした。

そんな時、この撮影会のことを知りました。
当日、スタッフの皆さんが、普通に接してくださったのが何より嬉しくて、「そうよ、私、普通なんだよ。」って錯覚しちゃいました。

そうなると、怖いもの知らずの私。
行政は本当に私達に優しいのか？と試したくなり、ある日、とんでもない行動に出ました。

『そうだ、選挙に女の子で行こう！』
ある意味、社会に対するカミングアウトです。

結果は、驚くほど、普通の対応でした。いや、男性で行くより、対応が親切？（笑）
ただ、名前確認で
「○○さん（男性名）ですね」と聞かれた時は、流石に苦笑いしました。

その時、わかったのです。
普通に堂々としていれば、いいんだよね。
笑顔でいればいいんだよね。
…って。

世の中は確実に変わってきています。
私が次の世代の人たち送るメッセージ…

私達は、普通なんだよ。だから、自分を大切にして、自分の気持ちに正直に生きようよ。
でも、社会のモラルを守り信頼を得ること。
カミングアウトだなんて、構え過ぎないで、
いつも笑顔を忘れずにね！