OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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TAKAO TATEUCHI

舘内 孝夫

48歳
地方議員
北海道出身
ゲイ

#011 2017年10月撮影

子どもの頃から言ってはいけない事を知ってました。同性を好きになるのはおかしい事だって。小学校に入学して、クラスメイトから「おかま」「おとこおんな」という類いの言葉を浴びせられてきました。時間の経過とともに噂が広がったのか、他のクラスの見ず知らずの人からもイジメられるようになって、解決できないまんま、不登校気味の児童になり、学校の授業についていけなくなりました。ただ唯一僕が輝ける時間、僕の居場所は音楽室で歌う事。合唱部で毎日歌う事が僕の気持ちを安らげられる時でした。部活が無かったら、今、僕は生きていないのかもしれません。小学生の頃の経験が余りにもキツかったのか、社会人になってからも時々フラッシュバックで苦しみました。

今、同級生の殆どは、結婚し子供を産んで、家族を形成しています。でも僕は女性を好きになったことが無くて、ずーっと独身を通してきました。この年齢になって、何かを生み出して次の世代につなげたい。僕が経験したイジメが無くなって、イジメられた人たちが安心して暮らしていける社会にしたい。そんな思いでカミングアウトしました。ストレートの皆さんが当たり前のように生きているように、僕もそのままの素直な気持ちを表して生きてゆきたいです。

僕がいまここに生きているように、他にも必ずいるであろう地方に住んでいるセクシャルマイノリティの皆さんにも、安心して希望をもって生きて行ってほしいです。