OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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RYO SATO

佐藤 良

36歳
会社員
北海道出身
ゲイ

#011 2017年10月撮影

私のカミングアウトは、幾人かの職場の同僚と、幾人かの友人知人にしています。
カミングアウトするかしないか決める時は、これまでとこれからの関係性、その人の人柄、思考の柔軟性などなど色々考えます。いざ言う時には不安も緊張も最大になりますし、口も乾くし、ろれつも怪しくなります。直前に言うのをやめたりもします。ややリスキーかもしれないと頭では認識しながらも、自分という存在の解放の為に敢えて挑戦しています。
もちろん伝えられた相手が本当は何を思っているかは分かりませんが、幸せな事に、少なくとも今まで伝えた人の中には、拒絶した人はいませんでした。むしろ、受け入れて普通にしてくれる人がいてくれてありがたく、更には、下ネタまじりの会話や真面目な恋話をもしてくれる人には大変救われています。
(この文章で知ってしまった人には、節度ある大人の対応と「あれ見たよ」的な報告をお願いしたい。)
何はともあれ、地道に慎重にカミングアウトしている私ですが、以前に比べて心は軽くなり、少しは余裕も出ている気がします。また、社会はまだまだ夜明け前ですが、社会の受け皿を大きくする為にも近場から1人2人と認知度を上げていければ良いと思っています。
自分にとって最も大きい効果は、自分が自分らしくいられる場所ができること、嘘や誤魔化しの後ろめたさが無い関係性ができること、自分自身を大事にできることだと思います。ある意味では自分本位な行為かもしれませんが、隠すことが通常だという環境が無くなるまでは、敢えて告げるという行為を続ける必要性があるのだと思います。
周りにLGBTがいないと思っている人も、これからカミングアウトしようかと悩んでいる人も、是非慎重に前向きに考えてみて欲しいと思います。LGBTは身近な存在であり、愛され愛すべき普通の人です。