KATSUYUKI KAWABATA
川端 克幸
35歳 |
介護福祉士 |
北海道出身 |
ゲイ |
#011 2017年10月撮影
思い返してみると初めてカミングアウトしたのは19歳くらいの頃に同級生の女友達にでした。
当時自分のセクシャリティについて悩み過ぎて元気がなかった時に、電話で「何でも受け入れちゃるから1人で悩んでないで言いなさいよ」という一言からだったと思います。
自分から発せられる最初の一言が口から出るのに時間がかかって、拒絶されるのではと、とても怖かったのを強く覚えています。
そして、友達が親身になって聞いてくれたことにとても救われたのも覚えています。
それから年月をかけて、少しずつ周りの仲の良い友達に話していくようになりました。
今まで偽って付き合っていた自分が許せなかったことが積極的なカミングアウトに繋がっていったんだと思います。
親に話したのは姪っ子が産まれてから1年後くらいでした。
信じられないと泣く親に謝ったこと。
理解しなくてもいいから、ただ、知って欲しかったこと。
この自分に生まれてきて幸せであること。
口下手な私は父と母それぞれに手紙も書きました。
今ではあんなにひとりぼっちで悩んでいた頃が嘘だったかのように、たくさんの人友達にも恵まれ、職場でもカミングアウトして自分らしく生きられてると思います。
今回、このようなイベントに参加させていただくにあたって、どう自分らしさを表現したらいいのか
ものすごく悩みました。
当日のメイクの時に、本当は中性的なメイクをお願いしたのですが、鏡に映る自分はなんとも味気なくて、メイクさんに顔の中心から半分男、もう片方は女のメイクという難題をつけて自分らしさが前面に出た顔に仕上げていただきました。
どうせなら服も半分こにしたら楽しかったのにと思う欲張りな私が自分らしさなのかもしれないです。
カミングアウトは自分の表現にも繋がるものなのかもしれないですね。
全ての人が理解してくれる社会ではないけれど、少しでもこんな人も居るんだよと、知っていただけるだけでも私は嬉しく思います。
私のセクシャリティは、ゲイだけど、ゲイ友達からは「ナギ」という名で呼ばれているので、私のセクシャリティは「ナギ」だと、周りの人には話しています。
セクシャリティで悩むのもそれで解決しました。笑
カミングアウトもセクシャリティも、自分のペースで。
相手の事もきちんと考えた上で。
ゆっくりでいいから。
自分はひとりじゃない事を忘れないでください。