OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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michiyo hamada

濱田 三千代

31歳
歯科診療所勤務 医療法人役員
福岡県
バイセクシュアル

#005 2015年11月撮影

環境には恵まれていた。

それは今だって変わらない。

自分が性的マイノリティであることを公言しても

周りが奇異の目で見ることはなかった。

ただ、それは魔法の言葉を話の最後に付け加えるから。

「隠したって得にならないから」

「バレた時の方が気まずいでしょ?」

「堂々としていれば、誰もおかしく思わないんだよ」

魔法の言葉は自分自身への言い訳。

本当は息苦しくて、誰も理解してくれない、何もかも捨ててしまいたくなる時がある。

セクシュアリティが全てじゃなくても、セクシュアリティは私の一部だ。

私は私を取り繕って生きている。私の中には虚がある。

3年半前、私は1児の母となった。

母として、私は自分を取り繕って生き続けることを選択した。

この先、この選択に苦しむことがあるだろう。

けれど私はこの選択を後悔することはきっとない。

願わくは、この子に、この子とその未来に、全ての人が愛する人と手を取り合って穏やかに生きていける世界を。

我が子の未来が幸せならそれで良い。

母として私は今を生きる。

母として、我が子の未来のためにできることを模索しながら。