OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
main-image

minagi sugahara

菅原 美凪

41歳
医療従事者
福岡県
MTF

#005 2015年11月撮影

私は子持ちのトランスジェンダーMtFです。

結婚して、子どもができて、それなりに幸せを感じていました。自分が何者なのかよく分からずに。

離婚して子どもたちと暮らしながら、以前から感じていたけれど女性的な行動をとってても気にならない、いや逆に心地いい、そんな思いがありました。その頃でしたか、自身の性に対し強く疑問を持つようになったのは。

トランスジェンダーの中では遅咲きになるのでしょう。まして子どもがいて、子どもの成長に支障がでたらどうするとカミングアウトをしない様に勧める声もありました。

だけど私の中では、自身に嘘をついて生きていく姿を子どもに見せることが、ほんとに子どもの豊かな成長に繋がるのかと疑問に思えました。

自分らしく生きる、正直であるために。

私は自身の見た目、仕草、話し方で気になるところを直し、女性ホルモン剤を使用して身体その物の変化も促しました。

数ヶ月社会に溶け込み生活出来てきた事で、徐々に自信を持て、カミングアウトする勇気が湧いてきました。

しかし元々の性を知っている方々に伝えるのは並大抵の事ではありません。嫌われるだけならまだしも、周りに話され孤立する可能性があります。仕事を失う事も考えられます。しかし自分らしく生きたいのなら行動すべきと思いました。

その後たくさんの方にカミングアウトし、分かったことがあります。

それは、当事者が考えてるより周りの人は、関心がないという事です。時間はかかりますが高望みしなければ協力も得られていきます。

LGBTは黒船のような存在です。突然現れた事に一般の方は混乱していますから、徐々に慣れていくのを待たれた方がいいと思います。

その間焦らず、自身が変わっていく姿をゆっくり楽しまれてはいかがでしょうか。