SHINOBU ICHIMURA
市村 忍
52歳 |
無職 |
北海道出身 |
FTX |
#011 2017年10月撮影
私にとってのカミングアウトは、自由への前進です。
自分自身を肯定し、ありのままに表現する自由。
誰にも従属させられることなく、
自分自身の尊厳を守る意思を持つ、その自由。
同じように他の人の自由な意志と尊厳に敬意を払い、
対等な人間として存在する権利を共に守ろうと言える自由。
……と、大上段から振りかぶればそのようになりますが、
正直なところは
「最初っから言っちゃったほうが後々ラクだもんねー」
なのでした。
ただの面倒くさがりです。
私的な交友関係に限られますが、カミングアウトによって離れる人は
そもそもご縁がなかったと思います。
ただこれが、恋した相手への告白となると、事情は変わってきますが……。
それでも、社会的にもLGBTQ、セクシャル・マイノリティへの認知は、徐々に進んできていると感じます。
ですが現在、まだ学生であったり、成人して間もないような若い方は不安に慄いているでしょう。
「もしカミングアウトして、受け入れられなかったら」
「今いる友人も失うのではないか」
「社会からつまはじきにされ、居場所を失うのでは」
「いじめにあったり、見知らぬ人からバッシングを受けたりしそう」
皆、同じでした。
私も同じように思いました。
だから大丈夫です。
少なくとも、あなた方には、このOUT IN JAPANに参加した仲間がいます。
ほんの一歩、あるいは半歩、先に行きますから
きっとあなたの足元だけは大丈夫なはずです。
私も自分より一歩だけ前進している人の後ろについていきます。
皆で、少しずつでもいい、ゆっくりと進みましょう。