OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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HIKARU KIHARA

木原 光 (左)

26歳
会社員
兵庫県出身
レズビアン

#016 2018年10月撮影

カミングアウト、という言葉を初めて意識したのは、親族に自分はこんな人間なんだ、と伝えなければならないそういう時でした。

今まで、何気なくしてきたこと。
私の周りには幸いにも、偏見の目で見てくるような人はいませんでした。
打ち明けるのも自然なことで、それを聞いた友人達も、私を普通に受け止めてくれるような人ばかりで、今思うと恵まれた環境にいたんでしょう。

けれど、親族、特に家族に話す時は、とても慎重になりました。
一番親しい存在に、自分の存在を否定されたら?
そう思うと怖かった。
こういう怖さや勇気を伴うのがカミングアウトなのかな、とその時思いました。

今は、いつも集まる親族にはカミングアウトを済ましている私。
強い味方が背中を押してくれている。そう思うと、以前よりずっと気持ちが楽で、自然体でいられるようになりました。

否定される。わかってもらえない。
意外とそうでないことも多い世の中になってきているように思います。
だからといってカミングアウトしたらいいよ、なんて軽々しく言えるような人間でない私ですが。
私がパートナーと笑っているこの姿が、これを見てくださっているあなたの勇気に、少しでいい。なれますように。

MIKA FUKUOKA

福岡 美香 (右)

26歳
公務員
香川県出身
レズビアン

#016 2018年10月撮影

これは、セクシャルマイノリティだけではなく、他の人にも言えることだと思うが、人にあんまり言えないことや、秘密にしたいことは、相手を選んで発言すると思う。
それを、相手を選ばず、大きな声で多くの人に、打ち明けるのが、今回のカミングアウトであり、「OUT IN JAPAN」という舞台で与えられた私の役目だったのだろうと思う。

私を知る人たちに、パートナーが女性だと知られて、何を思われるかを考えて、怖いという気持ちはあった。
実際に、カミングアウトしたときに、受け入れてくれた人ばかりではなかった。
気持ち悪いと思われたり、結局は男と付き合うだろう・気の迷いだと思われたりするかもしれない。

それでも、セクシャルマイノリティは身近に存在するのだということを伝えたい。
私は、私の幸せを掴んでいることを伝えたい。

身近にセクシャルマイノリティが居ると分かっても、無関心で居られるだろうか。
私たちの、幸せな写真をみて、人の幸せを否定できるだろうか。

また、いろんなセクシャリティがあるのだということも、知ってもらいたい。
LGBTだけとは限らない。1人がひとつのセクシャリティとは限らない。
決して、枠にはめ込まず、多様な見方・感じ方をしてほしい。
人はそれぞれ、違うこと。その事実をしっかり受け止めてほしい。

カミングアウトすることは、自分を知ってもらうこと。
次にカミングアウトする人が、後ろめたい気持ちにならず、胸を張って自分のことを伝えられるように、私たちが繋いでいきたい。