初めて打ち明けたのは、20年来の友人でした。

彼女のことを内緒にしたままでは、近況も何も全く話せないと気付いて。

すんなり受け入れてもらって以来、この人はいけるかなと思ったら、あまり悩まず話すようにしています。

時には相手の話を引き出すための手段として使うこともあります。

それでもまだ親には伝えていません。

甥姪や、子供を持つ友人にも、繊細な配慮が必要だと思っています。

背負っているものも失いたくないものも、人それぞれです。

特定もしくはすべての人に、カミングアウトしていない、あるいはしたことで、自分を責める必要も全くないと思います。

ただ個人的な実感として、カミングアウトでは失う以上に得るものが、得るもの以上に与えられるものがあるように思うのです。

人から相談されたり、長年の悩みを聞くことが増えました。

また好き勝手にしている私を見せることで、もっと自由に生きていいんだと思ってもらえるようです。

人の背中を押す風のような力が、予期せず手に入ったようで驚いています。

今はまだ恐怖が先立ってしまうあなたにも、驚くべきギフトが用意されているはずです。

それを少しだけ楽しみに、時が来たら踏み出してみてほしいと思います。