TAKAHIRO ASAMI
浅見 隆広
31歳 |
会社員 |
神奈川県出身 |
ゲイ |
#016 2018年10月撮影
私が高校生のころはまだ今のようにネットが発達していなかったこともあり、LGBTの情報も乏しく、完全にクローゼットの状態でした。周囲に打ち明けられる場もなく、当事者同士の交流もなかったためただただ悩むばかりでした。ただ、それによってセクシュアリティーだけでなく、性格や価値観、境遇などいろいろな意味での多様性を理解することにつながったと感じています。他人の良し悪しを判断するのではなく、どういった考え方を持っているのかを知り、そこから上手くやっていける方法を探すように心がけられる様になったと感じます。ラフに言えば、「そういう人もいるよね、別に良いじゃん迷惑かけてないし」といった具合で、自分としてもとても生きやすいと感じます。
全ての人が何かしらのこう生きたいという思いと、それに至る経緯を持っていると思います。嫌なことをされて自分はこういう人にはなりたくない、逆にあこがれているあの人のように生きたい、これが好きだからこれをしたい…等人によって様々だと思います。それと同じで私にとってゲイであるということは自分の「こう生きたい」を形成する大切な要素、即ちアイデンティティーの一つです。10代の頃から悩んできた私にとってはなおさらのことです。
そのため、それを否定されるということは私自身を否定されることと同じです。
誰でも自分を否定されるのは辛いことのはずです。
今でも異性愛前提と呼べるような場所は多くあります。そういったところで自分を隠していると、自分に嫌悪感を感じたり自信がなくなることもあると思いますが、決して自分を否定しないで欲しいと思います。誰もが自信を持ってカミングアウトできる社会になることを願っています。