OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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TOMOMI SUZUKI

鈴木 智美 (左)

40歳
会社役員
香川県出身
バイセクシュアル

#016 2018年10月撮影

私にとってカミングアウトとは、初めから特別のことではなかった。
自分が女性も愛せることに気づいて、それを誰かに隠そうと思ったことはない。

でも、他の人たちは違った。
地方である香川県では、オープンに生きている当事者の方が珍しかった。
相方初め、クローゼットで生きている人に出会うたび、
「なぜ隠さないといけないのか」を考えた。

愛する人の性、自分自身の性、それはとても個人的なこと。
そして、人生の根幹に関わる大切なこと。
そんな特別な個人情報、隠すも隠さないもその人の自由。
隠さなきゃいけない社会もおかしいけど、カミングアウトを強要するのも違う。

ただ。
こんな大切なことを、伝えたいと思う大切な人に伝えられないのって悲しすぎる。
カミングアウトできないということは、
友人や家族と自分の幸せについて話せないということではないのか。

カミングアウトは挑戦状でも絶縁状でもない。
「あなたに私の人生の話をしたい」という、とてもシンプルなメッセージ。

社会は、人々の意識は、少しずつではあるけど変わりつつある。
誰かがカミングアウトするたびに、また少し変わっていく。
いつか「カミングアウト」なんて仰々しい言葉がなくなる日まで、
ひとりひとりが扉を開け続けよう。

SACHIKO FUKUSHIGE

福繁 幸子 (右)

39歳
醸造家
香川県出身
レズビアン

#016 2018年10月撮影

小さい頃から自分の何かに違和感を持っていました。
思春期に女の子を好きになり「人に知られたら生きていけない!」と思ったこともありました。
その後も好きになるのは女性ばかりで、その事を自分が受け入れられるようになったのは30歳になってからでした。「女性として女性を愛していい」この事を自分自身が認められる事ができたのは、これまでカミングアウトをしてきた多くの先輩たちのおかげです。
誰もがカミングアウトすべきとは思いませんし、いずれはカミングアウトという言葉がなくなる事を願っています。ただ、そのためには現状ではまだまだいろんな人のカミングアウトが必要だと感じています。今回の撮影がその一助になれたら嬉しいです。