OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
main-image

Maaya Wakasugi

Maaya Wakasugi

38歳
書道アーティスト
岡山県出身
ゲイ

#006 2015年12月撮影

両親にカミングアウトした帰り道のこと。。。

人生を変えてしまった東日本大震災。一大決心してフランス行きを両親に話す際に、六本木のお蕎麦さんの個室で自分がゲイであることを伝えました。

彼らに伝えたかったことは、「僕の感性をそのまま活かして育ててくれたことへの感謝」と「ゲイであることは僕にとって誇るべきこと」と、。。。大変聞こえが良い話ですが、両親に「僕はゲイです」という一言を話すまで、本当に時間がかかりました。もしも両親が傷ついて卒倒でもしたら困るし、縁でも切られたら堪りませんからね。

今だから笑って話せますが、両親にカミングアウトすることを決めてから’’カラ咳’’が止まらなくなって、病院にいっても原因不明。ハワイのヒーラーのウィリアム・レーネンさんに相談したら、「言いたいこと、今、言えてないでしょ」って!!言われました。そうなんです、両親に話終えたら後、号泣と共に’’カラ咳’’も止まりました。爆。

でも伝えた直後に、いきなり母から「ゲイであることはいや!」と言われたこと。氣持ちは複雑ですが、とても正直な意見だし、保守的で真面な親だと思いました。自分が二人の立場だったら、どう思うだろうか??いつも自問自答していました。そのあと、二人から「でも貴方がゲイであることは以前から知っていたよ」「でも仕方がないよね」「大丈夫だからね」と聞くまでは本当に重く暗い時間がそこにはありました。

そして、話終えて熱燗を飲み干したそのお猪口の中を見てみると「明」の文字がありました。心が明るくなった瞬間でした。

帰り道、六本木のイルミネーションで写真を一緒に撮って、実家まで一緒に中央線で向かい合って座ったことも、いまでも鮮明に覚えています。

目の前にいる二人が僕の両親であることが、「自分がゲイであることを誇ること」よりも誇るべきことです。

大好きな両親に感謝の氣持ちを込めて。