OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Yasushi Nagano

永野 靖

56歳
弁護士
東京都出身
ゲイ

#006 2015年12月撮影

ゲイはどこか遠くにいる得体の知れない存在ではなく、職場や学校で身近にいる具体的な人であると知らせること。私は、どんなに遠回りに見えても、ゲイに対する偏見、無理解を解消していくためにカミングアウトは必要だと考え、実行してきました。しかし、カミングアウトには嫌がらせに遭う等のリスクもあります。私のやり方を押しつけるつもりは毛頭ありません。大切なのは、カミングアウトするという選択をする人も、カミングアウトしないという選択をする人も、みんなで力を合わせて、性的少数者に対する差別や偏見のない社会を作り出していくことだと思います。今、私は、政府が性的指向や性自認を理由とする差別や偏見を解消する責務を負うことを明記した法律の制定を目指して活動しています。この法律を作ることによって、全国の学校や企業において性的少数者に関する教育や研修が行われ、そのことによって社会の性的少数者に対する理解が進む。理解が進めばカミングアウトしやすい環境が作り出され、カミングアウトする性的少数者が増える。カミングアウトする性的少数者が増えれば、性的少数者の具体的人物像を知ることで一層理解が促進される。このような、法律を起点とした「理解とカミングアウトの好循環」を是非とも作り出していきたいと思います。その人その人の性のあり方が尊重される社会を目指して、共にがんばっていきましょう。