OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Satoshi Kondo

近藤 聡

41歳
会社員
大阪府出身
ゲイ

#006 2015年12月撮影

“人生で初めて、両親にカミングアウトしてから10年が過ぎました。
父は、「お前が幸せであればそれでいい、信じた道をしっかり歩め」と言い、
母は、「自分が想像もしなかったことも含め、受け止める覚悟でカミングアウトしたのでしょう?
だったら、些細なことでくじけず、しっかりと生きなさい」と言ってくれたのを、今でもよく覚えています。
苦労をかけることばかりで、親不孝な息子ではなかったかな、と反省しつつ、本当の私を受け入れてくれた両親にまずもって感謝しています。

さて、今日まで、私が平穏無事にやってこれたのは、私が何か特別なことをしたからではなく、
社会の一員として真面目に、ひたむきに仕事に取り組んだり、他人に迷惑をかけることなく生活してきたからだと思います。
また、会社の同僚や友人、知人の皆さんが私を理解しようとし、受け入れてくれたからこそ、今日の私があると、そう感謝もしています。

確かに、同性愛者ということで大変な目にあうこともあるかもしれない。辛い思いをするかもしれない。
でも、他人の心の痛みや苦しさを理解できない奴よりはうんとましだと思う!!
ただ、だからといって、他力本願な救済を求めるのはどうかと思います。
同性愛者には同性愛者というだけで誰とも繋がることができる特殊な世界も存在すると私は信じます。
デメリットだけが強調されがちですが、決して表には出てこないメリットも存在するはず。
私も「おかま!」「おとこおんな!」と言われて傷ついたこともありますが、そんなことを言われてへこたれ、第三者の力を借りるようでは、そもそも生きていくのに弱すぎます。
「おかま」たるもの、転んだら、タダでは起きない根性と逞しさを身につけて、強く誇らしく「キラキラと」生きていって欲しいし、私も、まだまだパワフルにギラギラと生きていきたい。

日本は本当に恵まれていて、美しく、素晴らしい可能性に満ちた国です。
「清く、明るく、美しく、そして力強く」が私の生きるモットー。
日本の同性愛者として、顔を上げ、胸を張り、堂々と生きて、先輩方が作ってくださった道を守り育て、私たちがもっと輝けるよう、これからも精一杯努めていく所存です。”