OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Rikako Maruyama

丸山 理佳子

24歳
会社員
アメリカ、ニュージャージー州出身
パンセクシュアル

#006 2015年12月撮影

“初めて同性を好きになったのは、女子校に通っていた15歳の時。
彼女の姿を見ると胸がなり、彼女とキスをする夢を見て、彼女に触れたいと思った。

何も起こることなくその片想いは終わり、転校先のドイツの学校で、一つ下の学年の友人がゲイだと発覚したのが1年後の話。
彼はいじめに遭い、いじめが落ち着いた後も、彼を見る周囲の目は確実に変わった。
「女性を好きになったことは隠して生きていこう」、そう思った。
女子校という環境のせいにして、恋だと思った気持ちは思い込みだったのだと自分に言い聞かせた。

それでも、共学の大学に進み、またしても同性の子に強く恋い焦がれ、自分はストレートではないのだと自覚した。
パンセクシュアルという概念を知ったのはもう少し後の話で、自分のセクシャリティーを誇りに思うようになったのは、更に後のお話。

私は知り合う全ての人にはもちろん、親しい全ての人にでさえカミングアウトをしていない。
私のセクは、例えば私が帰国子女であることや、旅行が好きであることと同等に私を構築している要素だけれど、それを全ての人に伝える必要はないと思っているから。

けれど今、自分がパンセクであるを誇りに思えているのは、それを伝えたいと思った人たちが「伝えてくれてありがとう。あなたがあなたであることに変わりはないし、あなたを等しく愛しているよ」と言ってくれたから。

たやすいことばかりじゃないと思う。「ありのままの姿」を受け入れられないこともあるでしょう。
でも、先人たちが切り開いてきた世界があって、セクマイ当事者たちが生きやすい社会になるよう、今もなお奮闘し続けている人たちがいます。
だからどうか、屈することなく、嵐に打たれても、虹を探し続けてください。
今まで生き抜くことができたあなたは、決して一人ではないから。