OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Naofumi Nambu

南部 直史

42歳
ゲイバー経営
愛媛県出身
ゲイ

#006 2015年12月撮影

自分がゲイだと気づいたのは大学生のとき。いきなりの実体験。それまで女性に恋していたし、交際経験もあった。自分が同性愛者だという想定をしていなかったので混乱てしまった。その後、数ヶ月の移行期間を経てゲイだと完全に自認した。

この期間は自分的にすごく辛かった。認めたくない気持ちがなかなか消えなかった。ただ、自分自身を受け入れた後は積極的にゲイカルチャーを吸収すべくバーやクラブへ足を運ぶようになり、今ではバーを経営している。

母にカムアウトしたとき、かなり戸惑わせてしまった。彼女は頭で理解しているつもりでも心がついて行ってないという感じがした。そんなとき、親と同居している友達が母と自分を家に招いてくれた。友達のお母さんは食事をしながらいろんな話をしてくれた。「うまが合わないお嫁さんが来るより、孝行息子がひとり増えた方が良い人生だと思わない?」という言葉で、母はようやく笑顔を見せてくれた。感謝。

姉にもカムアウトしたのだが、姉にはもともとゲイの知り合いも居たようで、かなりあっさりと受け入れてくれた。「話、ちゃんと聞いてる?」と言いたくなるくらい。(笑)

基本的にはカムアウトすることに賛成。身近にLGBTが存在していることを知らない人ほど否定的な意見を持っていたり、固定観念から抜け出せないでいるように思うから。もちろんそれぞれ状況が違うから、カムアウトできない人も居るだろう。だからこそ、カムアウトしやすい人から少しずつ社会を変えて行くしか無いのかもしれない。

それぞれの違いや特徴を認め合える、成熟した豊かな社会になることを願って。