“「こんな気持ちを持っているのは世界中で俺だけだ・・・」
ずっと、抱えてきた躰と心の違和感。
誰にも、言えなかった。両親にも、もちろん周りにも。
「もっと女らしくしなさい」「女の子なんだから・・・」「女なのに何でそんな格好・・・」
いろいろ言われた。イジメられた。学校の先生にも放課後呼ばれて問いだたされた。
自分が何者なのか、分からなかった・・・。
20歳の時、GIDだと診断された時、何故かホッとした事、今でも覚えてる。
自分が何者なのかわかった瞬間、生きていていいんだと思えた。
今と昔とは、セクシャル・マイノリティを取り巻く環境が目まぐるしいくらい変わった。

良い意味でのほうがほとんどだけど。でも、心配することもある。
「自分自身とちゃんと真正面から向き合う時間」それって苦しいけどとても大事なことだと俺は思います。悩んで、悩んで・・・考えて・・・苦しいし辛いこともあると思う。
いや、あるでしょう。それでも、逃げずに自分と向き合ったら、その時に得たものは本物だと思う。その自分を信じていいと思う。
今、思えば苦悩のどん底にいた時期があったけど、それがあったから今、こうしてここに
居られる自分があるのだと思います。
自分にできることは微々たるものだけど、当事者ではない人たちにもセクシャル・マイノリティについて少しでも何か知ってもらえるきっかけをつくって行けたらと思います。
当事者もそうではない人たちも、笑顔になれることが、すこしでも多くなるように。 “