OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Azusa Takano

高野 梓

24歳
会社員
新潟県出身
バイセクシュアル

#008 2016年3月撮影

「私は私として
男性だとか女性だとか関係なく
その人がその人であることが、私にとって魅力的なんだ」
拒絶されるのを覚悟で、初めてカミングアウトをした。今年のことだ。相手は誰よりも信頼している恩人。彼は、私に拒絶の言葉ではなく「素敵な言葉だね」と返してきた。驚いた。「素敵」だなんて、言われると思っていなかった。「人が人を好きになる。これ以上素晴らしいことはない。」と彼は言った。涙が溢れた。それだけで、生きていける気がした。少しだけ、私は私で良かったと思えた。心の底から、伝えて良かったと思えた。
異性を好きになるたび安堵し、同性を好きになるたび何か悪いことをしているように感じ、自分が女であることを悔やんでいた。加えて私はADHDという発達障害がある。どれほど泣いても足りないくらい生き辛い。でも、このままじゃ、駄目だ。私は前に進みたい。自分自身を許せるようになりたい。少しは、生まれてきて良かったと思えるようになりたい。私は、行くよ。沢山転んでいるけれど、初めてカミングアウトした時の恩人の言葉が、私の背を押してくれている。私らしく生きていく、それが彼への恩返しになると信じているから。自分が抱えているものも、彼の言葉も、無にしたくはないから。私は行くよ。
行こう。きっと、大丈夫。一人が怖いなら、私があなたの手をとろう。背を押そう。まだ見ぬ友よ、私はあなたが大好きだ。
明日、あなたが幸せだといい。