OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Yuan xiaoben

袁 暁犇

30歳
大学院生
中国(上海)出身
ゲイ

#008 2016年3月撮影

自分が、ゲイであることを自覚したのは、18歳か19歳の頃だったと思う。初めてゲイであることを友人にカミングアウトしたのは28歳の時だった。それ以降、ゲイであることを徐々に回りの友達や家族に言えるようになった。かれこれ、自分との苦闘から素直に自分を受け入れるには10年がかかった。30歳になって、ようやく自分が思える人生のスタートラインに立てた。

今思えば、初めてカミングアウトした時に、ドキドキ、ハラハラの気持ちが青くさいなと思いつつも、それがかけがえのない一刻でもある。自分の頭の中にある思い込みを切り捨て、決断をしたあの頃の自分には感謝している。困難だった最初のあの一歩が、事実上、素直に自分のことを受け入れるようになったことにつながってくれた。

そう、まず自分で自分を受け入れること。そして、ありのままの自分を他人に見せ、伝える。他人に伝えることによって、人に知ってもらい、最終的には何かしらの変化につながる、きっと。

だから、これからもカミングアウトし続けようと思っている。友達に、家族に、社会に、同僚にと。なぜなら、カミングアウトは一回で終わるようなものではないからだ。

もちろん、「もうだめだな」、「逃げたいな」と落ち込む時もあるが、その時は、世の中は、せめて過去に比べ、「セクシュアルマイノリティ」に対する態度が、よほどの進化を遂げたなと思う。それを考えると、やはり私達の前に立ち、率先して行動した人たちの努力があったからの結果である。

平等で、差別がない社会がいつか来ることを願うだけではなく、だれか一人のためにも、行動に移したいとの思いから、私に今回のプロジェクトに参加させていただきました。これが次に勇気を出して頂く方々の力になれればと思います。