HARUKI HOSHI
星 晴樹
23歳 |
飲食店勤務 |
栃木県出身 |
FTM |
#008 2016年3月撮影
昔の僕にとってのカミングアウトは「打ち明けると同時に大切な何かを失ってしまうかもしれない」というネガティブなイメージでしかありませんでした。自分の身体への嫌悪感。学校での孤独感。理解してもらえない悲しさ。16~18歳の頃は、毎日のように1人で泣いて、死を考えていました。道路に立ち、どの車に飛び込もうか、もしくは橋から飛び降りてしまえば楽になるのか……常に好奇の目に晒され、見せ物になっていた自分を消してしまいたかった。学生時代は本当に辛い思いをしました。複雑な思いもあっただろうけど、わかろうとしてくれて支えてくれた家族、こんな僕を一番に心配してくれて、本音でぶつかって、出会ってから5年間ここまで成長させてくれた最高の心友には、とても感謝しています。今は、僕を認めてくれる仲間がいて、たくさんの人に助けられて、とてもネガティブだった僕がこんなに笑顔を作れるようになったのは、辛い時、たくさんの人に支えられてきて、これからは僕がみんなに恩返しをしようと思ったから。こんな自分をさらけ出すことはとても勇気のいることだし、今回の応募も悩みましたが、カミングアウトすることで、いま辛い思いをしてる人たちが少しでも楽になれば、また何かのきっかけになればいいなと思ったから。なにより自分自身を変えたかったから。僕の言葉や行動で1人でも誰かが勇気を出して自分を変えることができたら、とても嬉しいですね。人生は選択の連続。自分次第でいくらでも変えていける。
僕の姉ちゃんは天国にいるけど、またいつか会えた日に、「辛かったけど楽しい人生だったよ」って報告ができるように、与えられた命を後悔しないよう全うしようと思います。