東日本大震災の発災時、私は仙台市街地で、パートナーは自宅で過ごしていました。

すぐにメールや電話は使えなくなり、無事かどうか確かめ合うのが困難に。

雪の降り出すなか郊外の自宅まで歩き、非常階段を足早に駆け上がり、

ドアが開いて彼の顔を見たときには胸がいっぱいになりました。

多くのいのちが奪われた震災でしたが、

幸いにも無事にすみ、逆に様々なつながりをもたらしてくれたのです。

「男手」二人がご近所に重宝されたり、水や食料を融通しあったり。

地震を乗り切って伴侶としての意識が深まった私たちの二人暮らしが、

地域にも可視化した出来事にもなりました。