OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Makoto Suzuki

鈴木 誠 (左)

42歳
公務員
山形県出身
ゲイ

#008 2016年3月撮影

私がセクシュアリティーを意識したのは「20代半ば」と、周りの皆さんに比べて遅いのかもしれません。それまでは、自分は女性に対しても一緒にいる機会が多くても恋愛感情も抱かないし付き合おうとも思わず、おかしいのではという感情を抱いていました。
2012年8月末、ちょっとしたきっかけで今のパートナーと出会い、歳が倍近く離れているという戸惑いもありながら11月末から付き合い始め、3年数ヶ月という私にとっては考えられないものとなりました。
昨年、両親と職場の後輩2人に同性と付き合っていることをカミングアウトしました。両親の理解は難しいままですが、職場の後輩は「同性との付き合い」に対して「人を好きになるのはそれぞれの想いがあるから」と理解を得て、私たちの話しができるまでになりました。

この企画には、パートナーも賛同してくれて、一緒に撮影をお願いしました。どちらかと言えば、パートナーのほうがやる気旺盛でしたが……。私自身が応募したものの「カミングアウト」という大きな壁もありましたが、参加したことによってできた繋がりも大切にしていきたいと感じ取ったところです。
カミングアウトはたいへん勇気がいります。自分にとってもそうでしたが、自分らしい人生を送るための「カミングアウト」はきっと嘘をつかないと考えています。カミングアウトをする価値は誰でもきっとあるはずです。

【これから撮影を考えている方へ】
カミングアウトは決して悪いことばかりではありません。
勇気を持って自分らしい道を選んでください、応援しています!

Yuhki Jimbo

神保 優貴 (右)

22歳
フリーター
山形県出身
MTX / バイセクシュアル

#008 2016年3月撮影

どうして僕は髪を伸ばしてはいけないのか。どうして体育で柔道をやらされたのか。どうして後ろ指を指され、「ホモ」と言われなければならないのか――。
そんな疑問を感じていた学生時代に、僕は、あまりいい思い出がありません。元々、いじられやすい性格や性質ではあったと思いますが、自分が「周りと違っている」事は、それに拍車をかけていたと思います。
同性に性的な衝動や恋愛感情を抱く、でも異性にも同じ感情を抱く。男としての生活に違和感は無いし男の体のままではありたい、でも女性としても生活したいし女の体にもなりたい。
そんなチグハグな感情に翻弄されながら、未成熟な僕は憂鬱な毎日を過ごしていました。

ですが、僕が他のマイノリティな人に比べて、悲惨な人生を送っているという訳ではありません。むしろ僕は、比較的恵まれているんだと思います。
ありのままの僕を愛してくれるパートナーと出会い、隔たりなく交遊できる親友もでき、カミングアウトを抵抗なく受け入れてくれる人も何人もいました。
そのおかげもあり、今となっては「ちょっと重ための自己紹介」ぐらいのノリで、カミングアウトが出来るようになっています。

ただ、一言で「カミングアウト」と言っても、その方法や重さは、人それぞれです。人間関係や社会的立場、今までの経験などによって、様々な形になると思います。
だから、カミングアウトが、必ずしも得策であるとは、僕は言えません。
それでも。打ち明ける人が多ければ多いほど、他の誰かも打ち明けやすくなると思うんです。
そんな打ち明けやすい雰囲気があれば、相手だって受け入れやすいと思うんです。

だから僕は、いつか全ての人の「カミングアウト」が「ただの自己紹介」ぐらいになることを祈りながら、これからも「ちょっと重ための自己紹介」をしていきたいです。
僕以外にも、そう思って行動する人が少しでも増えたら、嬉しいです。