UTA HONMA
本間 歌
27歳 |
小学校教諭 |
山形県出身 |
FTM |
#008 2016年3月撮影
僕にとってのカミングアウト。
それは、覚悟という名の決意。
それは、決意という名の支え。
それは、支えという名の感謝。
結局、『感謝』に行き着く。
僕は、学校現場でカミングアウトをさせていただいた。
どれだけの人に、僕のことで頭を悩ませただろう。
「非難の声が大きいかもしれない。」…強い「覚悟」を持てと言われた。
でも、いくら非難されようが、それでも、僕は僕の道を進む「決意」があった。
でも、その「決意」は、ありのままの僕を認め、「支え」てくれる人がいるからだ。
しかし、そんな覚悟は一切必要なかったように、
僕のカミングアウトは拍子抜けするぐらい、温かい思いと幸せに溢れた。
実は、僕自身が一番、非難していたのかもしれない。
一番悩んだ時、一番苦しんだ時、死んでもいいやって思った時、
あの時の僕に言ってやりたい。
「人は、人によって傷ついたり悲しんだりもするけれど、
でも、それ以上に、
人は、人によって喜びや幸せをもらい、分かち合えるということ」を。
性同一性障害。どれだけ、僕はこいつを憎んだか。
でも、憎んだ時期があるからこそ、今、僕は性同一性障害を誇りに思える。
「いや、純男に生まれていた方がいいに決まってる。」という人もいるだろう。でも、純男に生まれたとしても、何かしら、悩みなんて尽きないはずだ。生きているんだから。
現実が変わらないなら、視点と気持ちのもちようを変えてみたらいい!
僕は、性同一性障害だからこそ出会えた、素敵な仲間がたくさんいる。
感じられた人の温かみや、価値観もある。乗り越えられた試練もある。
その全てが、今の僕をつくってくれた。
『心から笑える自分であるために。』
それは、きっと自分らしく生きていけること。真っ白いキャンバスを、自分色にそめること。
きっと僕らは、他の人が描けないような、傑作を描けるチャンスをもらったのだ。
人生最後の日まで、みんなが羨ましがるような、最高傑作にしたいね!\(^o^)/