OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Miwa Watanabe

渡邉 美和

39歳
接客業(コールセンター勤務)
徳島県出身
レズビアン

#002 2015年8月撮影

私にとってのカミングアウトとは「誰と生きていきたいか」「どう生きていきたいか」を相手に伝えることです。

私は女性が好きです。現在シングルで、対象となる恋人はいませんが、女性と生きていく未来を夢想し、将来をあれこれ考えています。セクシュアルマイノリティを取り巻く環境は目まぐるしく変化し、それでもまだまだ大変なことはたくさんあるけれど、そんな「生き方」。パートナーシップ制度とか、結婚とか、そんな感じのことが実現したらもっと嬉しいけれど。

おそらく私がこんなことを考えているなんて、想像していないだろうな。と、思います。

「カミングアウトする必要があるの?」「うまくやっていけばいいじゃない」と言われることもあります。実際、適当にごまかしたり、男性を好きなふりをしたり、女性が好きな自分が間違っていると思って男性と付き合ったりしたこともあります。でも、どうもそういうのはうまくいきません。そういう時の自分はまるで他人のようなので、その乖離に自分でついていけなくなり、苦しくなります。

そんなに「生き方」を操れるほど、器用ではないのです。

「誰と生きていきたいか」「どう生きていきたいか」を誰に、いつ、どのように伝えるかのタイミングは、ひとそれぞれだと思います。また、伝えることで全ては解決しないと思います。

それでも、カミングアウトを必要ないこととは思いません。

繰り返しになりますが、そんなに「生き方」を操れるほど、器用ではないのです。そして、簡単に操れるほど、単純ではないのです。

自分も含め、どうか誰もが苦しむことなく、自分にとって当たり前の「生き方」をのびやかに過ごしていけるように。そんな日々を想いながら、生きています。