OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Wataru Ishizaka

石坂 わたる

38歳
中野区議会議員
東京都出身
ゲイ

#002 2015年8月撮影

「え~。知らなかった。そうだったんだ!」

2011年の私の選挙事務所での一コマ。

カミングアウトをしている区議会議員候補の選挙事務所や会合にはいろいろな人が訪れる。私の元職場の同僚、高校時代や大学院での後輩や友人、LGBT関係の活動を一緒にしていた人、障碍者関係のボランティア仲間さらには、「ゲイで障碍者問題に取り組んでいる」ということを聞きつけて、事務所に駆け付けてくれて初対面となる方等々。

 そこに来るLGBTの人や障害を持つ人の中には、カミングアウトをして参加をしている人もいれば、カミングアウトをしないで参加をしている人もいる。そして、LGBTも非LGBTも、障碍者も非障碍者も、LGBTや障碍についての話題で盛り上がる。

 そんな中で、改めてカミングアウトはしていなくてもいつの間にか自分がLGBTや障碍の当事者であることを前提に話をするようになる人もいる。

 また、シスジェンダーの異性愛男性の二人が、お互いに相手のことをゲイだと思い込んでいたようで、実はお互いに、シスジェンダーの異性愛男性であるということを知った時の驚きの言葉がこのメッセージの1行目の発言でした。

 今更、同性が好きだろうが、異性が好きだろうが、自分の性自認がどうであろうが、驚く人もほとんどいない事務所の中で、セクシュアリティにまつわる一番の驚きの事実が明らかになったという出来事がこれでした。

 こういうことが、小さな選挙事務所や、アットホームな会合の時だけでなく、いつでもどこでも当たり前の風景になるといいなと思っています。