私は5.6歳ぐらいの頃、自分は周りと違うと感じるようになりました。そのころは、性同一性障害なんて知らなくて、いつバレてしまうんだろうと恐怖しかありませんでした。東京に上京して、私と同じFTMの人と知り合い彼女ができ、私の人生は、大きく変わりました。家族や友人にカミングアウトをした時は本当に怖かったです。みんな離れていってしまうのではないかと。親とも何度もケンカもしました。だけど、離れてなんかいきませんでした。むしろ、何冊も本を読んでいたり、インターネットで調べてくれたり、歩み寄ってくれました。カミングアウトをしたことで、心が軽くなり、毎日過ごすのが楽で素の自分でいることができます。確かに、偏見を持つ人もいるのも現実です。カミングアウトはすごく勇気がいることだと思います。だけど、そういう人ばかりではない。理解して受け入れてくれる人もいます。まずは、自分で自分を受け入れて、自分に正直になれることが大切なんじゃないかなと実感しました。

あなたはあなた。

好きなように素直に自由に生きなさい。

なにも変わらない。

母に言われたこの一言が、私は忘れることができません。

世界には何人もの人が、不安で苦しんでいると思います。少しでも多くの人が、一歩踏み出してありのままの自分でいられる世界になりますように。