Takamaru Suwa
諏訪 隆丸
40歳 |
セラピスト、セミナー講師 |
神奈川県出身 |
ゲイ |
#002 2015年8月撮影
旅行先のスペインから、このメッセージを書くことになりました。OUT IN JAPANのサイトで自分のメッセージを読み返す度に、ヨーロッパでの思い出が蘇ることになりそうです。
ちょうど昨日、Sitgesというヨーロッパ最大級のゲイのヌーディストビーチに行ってきました。ビーチを埋め尽くす人、人、人…そのほとんどがゲイでした。みんなとにかく幸せそうに笑っているのが印象的で。
同性愛者というだけで死刑になってしまう国もあれば、こんなふうにパラダイスみたいな場所も世界には存在しているんですよね。常識なんて、時代や文化が変われば変わるもの。ということは、今の日本におけるセクシャルマイノリティの状況も必ず変わる日が来るはず。
ゲイであることは、恥ずべきことでも、罪悪感を持つものでも、間違いでもない。同様に、カミングアウトのやり方にも正解も間違いもない、と僕は思う。したい人がしたい時にしたい方法ですればいい。
僕にとって、カミングアウトは単なる自己満足。とにかく正直に生きたかったんです。他人はもちろん、自分を偽って生きることからは解放されたい、そんな思いで、今では仕事でもプライベートでもなるべくカミングアウトをするようにしています。そして、生きることが本当に楽になりました(両親にはまだ告げてはいませんが)。
カミングアウトして知ったのは、世界はとても優しいところだったということ。誰ひとりとして、否定も批判も非難もしてきませんでした。僕が勝手に不安と恐怖で打ち震えていただけだったんです。
だけど、カミングアウトを勧めるつもりは僕にはありません。全てはそれぞれの選択だから。だけど、ほんの少しの勇気で、今までの人生とは全く違った人生を歩み始めることができるかもしれません。他人のためだけではなく、ぜひ、自分のための人生を生きていってくださいね。