OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Natsuha Shindo

進藤 夏葉

26歳
塾講師
愛知県
FTX

#004 2015年11月撮影

わたしにとって、カミングアウトとは、まだまだとても難しいものです。

「する」ことではなく、「適切な言葉を伝える」ことが、とても難しいのです。

なぜなら、自分のセクシャリティーが何なのか、いまだに明確にはならないからです。

これまで、苦しい時期もありました。

中学校で女の子になじめなかった時期も、

高校で女の子が好きなことを伝えて周りから距離を置かれてしまった時期も、

大学で自分のセクシャリティーが分からなくなった時期も、ありました。

ただ、どんなときでも、家族や、友人や、仲間や、支えてくださる方々のおかげで生きてくることができました。

これまでを振り返って、自分なりの「カミングアウト」の経験を通して学んできたことは、

自分の、相手の、そして周りの『好き』や『なりたい』を大切にすることです。

これまで自分が何なのか、カテゴリーにあてはまりきらずもやもやした時期がありました。

体は女性として生まれていても、心は男性でもなく、女性でもなく、社会的にどちらとして生きたいのかもはっきりできず、いろいろなセクシャリティーやその方々との出会いから、自分は何なのか、改めて考えていました。

そんな中で、

「何が好きでも、何になりたくても、どうなっても、あなたはあなただよ。」

という言葉をもらったことから、自分の中での「多様性」が広がったと感じています。

その言葉のおかげで、どれだけ救われてきたかわかりません。自分自身に自信を持てるようになりました。

まずは自分や周りの『好き』や『なりたい』を大切にすることで、大切にしてくれる人が周りにたくさんできるようになりました。

伝えるだけが「カミングアウト」ではないと思います。

自分自身の生き方を、その時々で自信を持って生きていくことが、一番の「カミングアウト」だと思います。

みんなでそれぞれを大切にしながら、自分らしく、生きていきましょう。