OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
main-image

Noriaki Itoh

伊藤 教詔

36歳
グラフィックデザイナー メッセージアートアーティスト
埼玉県
ゲイ

#004 2015年11月撮影

自分がセクシャルマイノリティだと気づいたのは、

物心がついてから。

幼いころから同姓に興味があり、

セクシャルマイノリティに対しては元々偏見が無いタイプでした。

そんな自分でも思春期になったころ、

「自分はもしかしたら、おかしいのかな?」と、

世間と自分との間に溝が出来て

苦しい時期を過ごしたのを覚えています。

このままもやもやしたまま生きていくのはツライ。

親にも申し訳ないという気持ちが徐々に高まり、

まずは親にカミングアウトしようと意を決しました。

初めてカミングアウトをしたのは19歳になる誕生日の前日。

涙ながらに親に打ち明けました。

しかし親からは、意外な一言が返ってきました。

「わかってたよ」

あっけなくも嬉しくもありました。

親は気づいていたのです。

身近に理解者がいるというのは

この上ないくらい心強いという事を初めて知りました。

それからというもの、

周りの知人に徐々にカミングアウトをしていきました。

社会人になってからも同僚はもちろん、会社の社長にもカミングアウトをしていきました。

なぜこれだけ周りの人にカミングアウトをしたのか。

それは自分を偽りたくないからでした。

たくさんのカミングアウトをしてみて感じたこと。

「案外とみんな普通に受け入れてくれるものなんだな」

堂々と胸を張っていれば、

自分自身が輝いていれば、

みんなありのままを受け入れてくれます。

むしろ、ゲイの友達が出来て嬉しい!と

喜んでくれます。

僕にとってのカミングアウトは、

「自分自身に素直になること」

だと思っています。

もちろん、無理してカミングアウトをする必要はありません。

時と場合によってはカミングアウトをしないほうがいい場合もあります。

でももし、殻を破りたくて仕方なくなったら、

恐れを手放して是非カミングアウトをしてみてください。

想像以上の、羽ばたくような新しい世界が

きっと待っているはずですよ。

これからもっとセクシャルマイノリティーが身近な存在で、

何も特別でも何でもない、お互いがお互いを認め合える世の中になることを願って、

胸を張って生きていきます。