OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Takashi Hoshina

星名 隆司

45歳
団体職員
三重県
ゲイ

#004 2015年11月撮影

ボクは15年前に鬱病を発症し、今に至ります。

当時でもネットを見ると鬱病の人の掲示板がたくさんあり、そこで皆で励ましあったりそれなりに楽しい交流がありました。

しかし、掲示板に書き込んでいる人には夫や妻、子供がいて、その家族に支えられていたり、家族のために治療しよう頑張ろうという思いがたくさん書かれていました。

一方でボクはパートナーや親にさえ上手く自分の鬱病を説明できなく、「ゲイで鬱病」なんて世界にボク一人じゃないのか?と全くの孤立状態でした。掲示板の中の鬱病の仲間や主治医には自分がゲイだとは言えず、またゲイの仲間には自分が鬱病だと言えない八方ふさがりの非常に苦しい状態でした。

そこでボクが思い立ったのは、少し病気の調子が良い時に思い切ってネットのゲイの掲示板に「鬱病のゲイ友達募集」として顔を出して仲間を集うことでした。すると北海道から沖縄まで約120通のメールが来ました。皆さん多かれ少なかれボクと同じ境遇の持ち主でした。正直、反響の大きさにびっくりしました。メールをくれた近場の仲間を中心に多くの人と会い、たくさんの勇気も涙ももらいました。

次にボクが思い立ったのは、SNSを使って「鬱病のゲイ」を集めて東京の新宿でオフ会を開くことでした。この会も小さな会から始まりましたが、今でもボクの体調の良い時にSNSを使って参加者を募って開催しています。多い時には15人ほど集まります。そこでは泣いて笑って、すごいパワーをもらえます。

きっと鬱病のゲイのボクらよりもっと辛い境遇のLGBTが社会にはいると思います。しかしそれはあなた一人ではなく、きっと他にも仲間がいるはずです。仲間は力をくれます。情報をくれます。勇気をくれます。笑顔をくれます。

It’s gets better! 時代は変わっていきます。必ずいい方向へ向かっていきます。今は足踏みしていても、遠回りしていても、絶対に前に進みます。

ボクの小さなカミングアウトがあなたの前向きな一歩になりますように!