“この先どう生きていったらいいのだろう。

一生自分を押し殺し、今のまま生きていけるだろうか。

だからといってカミングアウトをし、差別と偏見に満ちたこの社会で生きていけるだろうか。どちらにせよ、この先に幸せはない。“

自分がそうであると確信してからカミングアウトをするまでは、そんなことを毎日毎日考え、嫌われることを恐れ、好きな人に気持ちを伝えることすらできなかった。もう涙なんて出ないのではないかというほど毎晩泣いて、苦しみが限界に達し、もうどうしようもなくなって周りの人に打ち明けた。しかし、案外返事はあっさりしたものだった。

「なんとなく気付いてたよ。」

「あなたはあなたでしょ。」

環境は何も変わらなかった。今まで一人で何をこんなに悩んでいたのだろう。カミングアウトをしてから自分の見る世界、考え方が確実に変わった。伸び伸びと自分らしく生きられるようになった。今ではなぜもっと早くカミングアウトしなかったのかと後悔しているほど。偏見に満ちていたのは自分自身だったのかもしれない。

もし、カミングアウトをしたくてもあと一歩勇気が出ないのなら、あなたの周りの人を信じてほしい。もちろんその先辛い思いをすることもあるだろう。けれどその頃にはもう、あなたは誰よりも強い心を持っているはず。きっと大丈夫。

自分が自分らしく生きること

人が人を愛すること

そこには条件などない。

LGBTが少しでも多くの人に正しい知識を持って知ってもらえますよう願います。