OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Ayase Kunikiyo

國清 文瀬

30歳
スピリチュアルアーティスト/看護師
静岡県出身
レズビアン

#003 2015年10月撮影

初めて女の子を好きになったのは小学生の時だった。けれど、その時の私はそれが恋だとは夢にも思わなかった。

一緒にいると楽しくて、いつもその子のことばかり考えてしまうのは、自分が人一倍友達としての想いが強いからだと思っていた。

なぜなら恋愛や結婚する相手は異性が当たり前で、女の子同士なんてあり得ないし、あってはならないことだと思っていたからだ。

24歳の時に初めて彼女が出来た。彼女に「あなたと結婚したいから親に言ってほしい」と泣きながら言われて、私は初めて母に手紙でカミングアウトした。

数日後、母からは「全く理解できない」という言葉が返ってきた。

私も彼女も大きなショックを受けて、その頃から二人の関係性も仕事も何もかもが上手く行かなくなり、結局別れることになってしまった。

私は精神的なバランスを崩し、うつ状態となり、半年間自分を責め続けた。

家族にも心を開くことが出来ず、自分の事も愛せずに、どこにも出口のないトンネルの中にいるようだった。

半年が過ぎたころ、私の人生を変えてくれる彼女と出会った。

彼女は、家族でも友達でも誰にでも、自分が同性愛者であることを笑顔で話していた。彼女が言うと、まるで同性愛者であることなんて何でもないことのようだった。

そんな彼女の姿は私にとって光そのものだった。

私も彼女のように生きたい。ありのままの自分を愛し、誇りを持って生きたい。そう思い、私は勇気を出して周囲の人たちにカミングアウトするようになった。

大切な人たちに、ありのままの自分を受け入れて貰える喜びは大きく、カミングアウトを重ねるごとに、私は自分自身のことを以前より許し、愛せるようになった。

自分を愛すれば愛するほど、目の前の世界は私にとって優しく愛に溢れたものに変化していった。

  

カミングアウトは私にとって、大切な自己表現であり、自己受容であり、また沢山の愛を知る機会でもある。

  

OUT IN JAPANを通して、一人でも多くの人が未来に希望を抱き、勇気を持って大切な一歩を踏み出せるよう願っています。

繋がり合うすべての人に、愛と感謝と祝福を込めて。