OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Mao Ooshita

大下 真央

21歳
大学生
徳島県出身
バイセクシュアル

#003 2015年10月撮影

まだ自分が両性愛者であると自覚してすぐの話。

当時高校生だった私はSNS等を使って自分以外の当事者と繋がることも知らなくて、自分で確認できる範囲のセクシャルマイノリティーといえばテレビの中の人たちだけでした。

いわゆるオネェタレントがテレビの中で「気持ち悪い」と、たくさんバカにされたり学校で話題になるのを複雑な気持ちで見ているうちに「自分も他人にバレれば学校生活おしまいだな」と思っていました。

初めてのカミングアウトのきっかけは高校を卒業したこと。

一番大事な友達に打ち明けたところ、「あ、なんだそんなこと?別に気にしないよ!真央は真央やん!」と、あっさり受け入れて貰えた事に拍子抜けしたのを覚えています。

言う前は本当に怖くて手も声も今までに経験したことないぐらい震えていたのにやっと言い終えた後の、友達のその一言のおかげで涙が止まりませんでした。「自分はいてもいい人間なんだな」と自身のことを以前よりも肯定的に捉えられるようになり、「自分は気持ち悪い人間だ」とそれまで本気で思っていたにも関わらず、たったの一言でようやく自分を好きになれました。

人によって環境はそれぞれ違うので、私はみんなにカミングアウトを勧めることはしません。アウティングや誹謗中傷を避けて自分の身を守ることが一番だと思います。

ですが、もしあなたの周りに本当にあなたを大事に思ってくれる人がいるなら勇気を持って本当の自分を打ち明けてみてください。きっとあなたの事をそれまでよりも大事にしてくれるはずです。

「わざわざ危険を冒してまで言わなくても。」そうやって私自身何度もチャンスを逃してきましたが、クローゼットから出てみて初めて、自分が窮屈な思いをしていたことに気づくことができました。今回のOUT IN JAPANをきっかけに、まだ言えてない友達にもこれから少しずつ話していきたいと思います。