OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Junko Urimoto

瓜本 淳子 (左)

35歳
動物看護師
大阪府出身
レズビアン

#003 2015年10月撮影

私は昔から女性が好きでしたが、そんな自分はおかしいのだと思い、誰にも相談できず、周りに流されて男性とつきあっていました。
女性とつきあうことはもちろん、告白することさえできませんでした。

しかしある時たまたまネットを通して、「同性を好きになる人が世界にはこんなにいるのだ」、ということが分かり、本当に救われた気持ちになりました。
それからは自分の気持ちに正直に、自分らしく生きることができるようになり、幸いなことに一生を共にするパートナーに出会うこともできました。

情報がない、閉鎖的な環境にいて昔の私と同じように悩んでいる人たちはまだたくさんいると思います。
このOut In Japanという素晴らしい企画を通じて、そのような環境が少しでも変わればと期待しています。

Hitomi Inoue

井上 ひとみ (右)

36歳
獣医師
京都府出身
レズビアン

#003 2015年10月撮影

「将来の夢はきれいな花嫁さんになって、大きな白い家に住んで庭で犬を飼うこと」、と学生時代に大好きだったストレートの女の子に言われたことがあります。私はその夢の中に入る余地がないのだ、と当時はかなり落ち込みました。
その頃から、レズビアンである私には結婚や花嫁というものは全くもって無縁なのだとずっと思い続けていましたが、様々な素晴らしい出会いとご縁があり、2015年の関西レインボーフェスタで同性パートナーと結婚式を挙げることができました。
公開の場で結婚式を挙げることを決めたのは、セクシュアル・マイノリティの人は決してテレビの中だけではなく、身近にも普通にいるのだということを知ってほしかったからです。

私は今までは限られた少数の友人達にしかカミングアウトしていませんでしたが、式を挙げるにあたり、思い切ってその他の友人、同級生、以前の職場の同僚の人たちにもカミングアウトしました。すると「今時そんなことで驚かないよ」とか「あなたらしいね」と言ってこちらが拍子抜けするくらいすんなり受け入れてくれる人と、「同性愛とかそういうことについて今まで全く考えたことがなかった」という人の二通りの反応が返ってきました。
人は実際に関わりのないものには無関心だったり、まったく知らないものに対しては恐怖を覚えたりしがちです。
私が周囲の人に与える影響はわずかかもしれません。しかし私のカミングアウトが、少しでも考えるきっかけになってくれればとても嬉しいです。
セクシュアル・マイノリティの人はカミングアウトをすることが必須だとか、するのが良いことだとか、偉いとかいうことではありませんが、カミングアウトすることが全ての人に寛容な社会を作る、小さな、でも大きな第一歩になるのではないかと思います。