OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Jun Togo

東郷 潤 (左)

34歳
まぐろ屋
和歌山県出身
FTM

#003 2015年10月撮影

人生29年目にしてようやく言えた。僕のカミングアウト。
友人には1人1人伝えた。なんて伝えたかは覚えてないぐらい心臓バクバク。でも、皆から返ってきた言葉は「あんたはあんたやん!」ホッとしたより正直拍子抜け。
でも友人たちのその言葉となにも変わらぬ対応に僕は救われた。
1番の壁は家族。ずっと、家族やから伝えやなあかん!家族やからこそ言えない…の葛藤。
まずは味方をつけようと姉に伝えた。「テレビの世界だけやと思ってた」とただ驚いてた。そしておかん。「気づいてあげれなくてごめんね」と涙を流してた。最後は1番の難関であるおとん。「おまえの勘違いや」「一時の気の迷いや」となにを言っても受け入れてもらえなかった。
それでも、僕は大阪から実家のある和歌山まで休みの度に帰って、用もないのにただ顔みて帰るだけの事を繰り返した。正直、なんでわかってくれへんねん!と腹立たしい気持ちもあったけど、伝えた僕より伝えられた家族はきっと今が辛い…だから僕が逃げずに親と向き合わなければと思った。
家族みんなで病院に行って先生から話もしてもらった。その時にずっと下を向いて先生の話も聞いてないような態度で黙り続けてたおとんが言った。「俺らはきっと先に死ぬ。男としての人生はそんな甘いもんじゃないんやぞ」おとんは、受け入れられないのじゃなくて、僕のこれからをちゃんと考えて受け入れようとしてくれてたんやと僕は初めて気づいた。
それから5年たった今、僕は【僕】としてありのままに生き、家族は僕を【僕】として暖かく見守ってくれています。
僕はカミングアウトをして楽しい世界が広がった。ありのままに生きることってやっぱり笑顔が増える。
カミングアウトは勇気のいる事だけど自分と向き合い、また、相手と向き合うことでその思いはきっと伝わる。
たくさんの笑顔が増え、皆がハッピーな人生をおくれますように!

Yuka Nagano

永野 結香 (右)

33歳
美容師
大阪府出身
クィア

#003 2015年10月撮影

改めて考えましたが、よくわかりませんでした!
全ての方々は、全て自然に生きているだけなので、出会った人が目の前にいる人だっただけでした!
家族も知ってますが、理解してるかしていないかも分からないくらい、自然に迎えてくれています!
私は色んな方をこの撮影を通じてヘアメイクさせていただき、全ての人の色はそのままでいいと思いました。
命の喜ぶ生き方でありますように!
その人がその人らしくありますように!
笑顔で溢れる未来をつくりましょう!
と思いました。