OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Theresa Stieger

テレサ スティーガー (左)

32歳
会社員
アメリカ合衆国、ポートランド出身
レズビアン

#003 2015年10月撮影

Coming out is a continuous process that isn’t always easy. Finally learning to understand and accept yourself after years of hiding can take time and a lot of tough introspection. Taking that step to be open with people around you, not just once, but every day, can be both scary and frustrating. But for me, coming out has been such a liberating experience, and one that I continue to learn from. I have experienced first hand how being open and honest about my sexuality can help me build strong friendships and find allies in unexpected places.

I feel so lucky to have such an accepting and supportive partner. Knowing she will be there for me and love me no matter what gives me confidence to be myself every day.

Machi Sakata

坂田 麻智 (右)

36歳
会社員
愛媛県出身
レズビアン

#003 2015年10月撮影

カミングアウトは終わりがないし簡単じゃない。だけど、した後はいつも気持ちが軽くなり楽になる。

一番しんどかったのは母へのカミングアウト。私が21歳の時、「女の子が好き」と電話で母に伝えた。

その時返ってきた言葉は「あんたまだ若いし、病気みたいなもんじゃないの?」だった。

それ以来、私も母も、この話題は徹底的に避けてきた。今年8月、7年連れ添うパートナーとアメリカで

正式に結婚することになり、もう一度きちんと伝えることにした。口ではうまく伝えられそうにないと思い、

手紙を書いた。パートナーを愛していること、結婚式には来て欲しいということを、素直に綴った。

2週間後、母からは「結婚式には行く」とだけ返事がきた。結婚式が終わり帰国した翌日、ようやく母は

自分の気持ちを私に言ってくれた。「頭では理解しようとしている。時間がかかるが許してほしい」

ようやく肩の力が抜けた。新たな親子関係が始まった瞬間だった。

今回の撮影会では、カメラの前に立つ一人ひとりがとても輝いていていた。私自身、身構えない自然な

自分がそこにはいた。その時フと気付いたことがある。

「今まで無意識にスポットライトに当たるのを避けてきたのではないか。本当はもっと、思いきり生きていい、

輝いていい。それを制限しているのは、実は自分自身だったのかもしれない」と。今回撮影してもらうことは、

世の中へのカミングアウトを意味する。だけどもう怖くなかった。逆にとても清々しい気分だった。

まるで、全ての重荷を脱ぎ捨てたかのように。

カミングアウトが増えれば、LGBTを身近に感じる人たちも確実に増えてくる。すると周囲の意識が変わる、

言動が変わる、みんなが気持ちよく過ごせる世の中になる。そうなるまでには、きっと途方もない時間が

かかるかもしれない。だけど、ここにいる仲間達と共に、いつかそういう日がくることを信じて、

私はカミングアウトをし続けていきたい。