ずっと、気が付いていました。でも、認めるのが怖かったのです。自分自身へのカミングアウトにとても時間がかかりました。そして、それから誰かにカミングアウトするのに更に数年かかりました。ずっとずっとクローゼットにこもっていたから、表に出た時はとても眩しかった記憶があります。この友人に話そうと決め、会ってからも数時間話せず、躊躇しているところに現れた歩道橋。「この歩道橋の階段を登り切ったら、カミングアウトしよう。」そう思って階段を上りました。ここから始まった、僕のカミングアウトストーリー。今でもその歩道橋は、僕の人生のターニングポイントとなった思い出の場所です。

誰彼構わずカミングアウトすることが、最善とは思えません。しかし、誰か話せる人がいるということは、とても幸せだと思うのです。気兼ねなく、カミングアウトをすることができる環境ができていくことを願ってやみません。そんなきっかけとなるできごとがあれば、それはとても素晴らしいことではないでしょうか。

このプロジェクトが、ひとりでも多くの皆さまの、勇気となりますように！