僕にとってカミングアウトは、僕を知ってもらう事、そして僕のように生きている人がいるという事を少しでも周りの方に理解してもらう事です。

僕はFTM、つまり体は女性で心は男性で生きています。
物心がついた時から心は男性で、高校までは自分を偽っていました。
ですが、専門学校に進学し、服が自由になってからは自分の思うような服装をして緩和していました。
自分が性同一性障害という言葉を知ったのはこの頃です。
ネットで調べてやっと自分が「女性を好きな変な人」から開放されました。
初めてカミングアウトをしたのも専門学校の同級生でした。
自分が性同一性障害と分かったものの、両親や妹達、祖父母などにはすぐにカミングアウトが出来ませんでした。
なぜなら、嫌われる、家族ではいられないと思ったからです。
ですが、このままでは自分にも家族にも嘘をついて生きてくのは心苦しく、成人式が終わり少し落ち着いた頃にまず両親にカミングアウトをしました。
その時、両親から『郁は郁だよ、私達の子供には変わりない』そう言われたら涙が止まりませんでした。

カミングアウトは勇気の塊だと思います。
伝える事の勇気、そして受け取る側の勇気。
両方の勇気が必要なんだと思います。
あなたは1人じゃない。
同じ思いをした仲間がいます。
同じ思いを抱える仲間います。

カミングアウトは簡単な事ではないとおもいますが、一緒に頑張っていきましよう。