Tafuto Senoo
瀬尾 太歩人
24歳 |
ホテル勤務、LGBT支援団体プランシーズ共同代表 |
徳島県出身 |
ゲイ |
#003 2015年10月撮影
11歳のとき、僕はゲイだと知りました。
家にいても学校にいても僕の居場所はないのだと、そう思っていました。
誰にもカミングアウトせず高校生になり、怖くて友達を作ることが出来ず、家に帰っても罪悪感から親と目を合わせられない。
そんな青春でした。
毎日苦しくて寂しくて、ひとりではどうにもこうにもならない。
そんなとき、嫌われるのを覚悟で一番親しかった友達にカミングアウトしました。
泣きじゃくる僕にひとこと、「言ってくれてありがとう」と言ってくれました。
彼女の支えもあり、20歳の成人式で母親にカミングアウト。
「大丈夫だよたふと。きっと治るよ。ごめんね。お母さんのせいだね。」泣きながら言う お母さん。
カミングアウトしてから3年間は些細なことで喧嘩や言い争いを繰り返していました。
思えばカミングアウトしてたくさん苦労をかけたなぁ、と。
僕もお母さんも辛かったけど、だからこそ今まで以上にお互いのことを大切に思える、そう思っています。
カミングアウトすることが一番の選択肢だとは限りません。
もしかしたらたくさん傷ついて、たくさん辛い思いをするかもしれません。
でも僕はカミングアウトすることで、心から大切に思える人にたくさん出逢えました。
今では職場や身の周りの人、ほとんど全ての人に自分のことを隠さず生きています。
中高生のころ、未来の僕がこんな生き方をしているなんて全く想像出来ませんでした。
あなたがもし今、辛くて苦しい毎日を送っているなら、誰かに助けを求めることも強さです。
きっと、耳を傾けてくれる人はたくさんいるはず。
ここにいる僕たちはもしかいたらあなたのことを知らない。
でも少なくとも、みんなあなたの味方です。
僕のカミングアウトが、あなたの勇気に変わることを願いながら。