Akiko Okada
岡田 明子 (左)
31歳 |
会社員 |
北海道出身 |
パンセクシュアル |
#007 2016年2月撮影
性別は男と女のふたつ。
好きになるのは異性のひと。
ずっと当たり前のことと思って生きてきました。
27歳の時、好きになった人が性同一性障害で、その時、性別はふたつではないことを実感しました。
性別はふたつ、異性愛が当たり前という大体数の意識にわたしの好きな人が苦しめられてきて、そして、わたしもその苦しみを与えてきた一人なのだと思うと、何とも言えない切ないような気持ちが込み上げてきたのを覚えています。
彼が性同一性障害であることを初めてわたしの両親に話したとき、父親はためらうことなく言いました。
『お父さんは、誰でもウェルカムだよ!』と。
大切なことは、性別ではなく、お互いを想い合う気持ち。
わたしたちが向き合ってるのは、相手の性別ではなく、その人自身なのです。
性別はグラデーション。
好きになることに性別は関係ない。
誰もが当たり前にそう思える日が確実に近づいてきています。
Nori Okada
岡田 規 (右)
38歳 |
ソーシャルワーカー |
愛知県出身 |
FTM |
#007 2016年2月撮影
僕のカミングアウトは、隠しに隠し、病気にもなり、どうにもならなくなって…でも女性で生きることはできない…八方ふさがりの状態で、カミングアウトという方法しかない状態でした。それしか、生きる方法がなかった印象でした。やっぱりと言う人、反対する人、離れていく人、いろいろいましたが、正直あまり覚えがないです(笑)
でも、変わらず仲良くしてくれている人は、僕にはたくさんいます。自分に正直になったら、自然と自分の存在に自信がついてきました。今では戸籍変更し、結婚もでき、とても幸せです。男性として生きていますが、前と変わらず、カミングアウトはし続けています。
カミングアウトにはとても勇気が必要なので、無理する必要はないと思います。でも、是非苦しくなりすぎる前に、自分に嘘がつけないと思った時には、誰かに話してみてください。応援してくれる人、変わらずそばにいてくれる人は、きっとあなたの周りにもいます。
人と違う自分に、もっと胸をはっても大丈夫です。
同じ人間なんて一人としていないのですから。