OUT IN JAPAN

あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気となる。
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Haruto Niwa

丹羽 陽燈

21歳
飲食業
愛知県出身
FTM

#007 2016年2月撮影

僕は3人兄弟の末っ子として生まれてきました。

5つ離れた兄、1つ上の姉。

そして末っ子で“次女”の僕。

昔は「娘さん」と言われるのが大嫌いで

「同じ女の子なのにお姉ちゃんとは服も性格も全然違うんだね」とずっと言われ続けてきました。

そう言われ続けられることが、

“女”として生き続けることが、

どれだけ苦痛を感じる時間だったことを

初めて親にカミングアウトするまでは

全く伝えられませんでした。

知識が無い当時の僕は

周りの女の子に馴染むことが精一杯の努力。

中学生のときは男性と付き合ってみたり

高校生のときはスカートを短くしてみたり。

どれもこれも自分の気持ちとは相反するもの。

自分らしく生きられないことが

こんなにも辛いのかと

投げ出したくもなりました。

隠し続けてきた昔も

カミングアウトをしてオープンに過ごすことが出来ている今も、

自分のことを好きになれません。

でもそんな僕のことを性別など関係なく

人として見てくれて好きだと言ってくれる人達がいます。

ただそれだけでいいんだと気付きました。

僕はみんなに支えられ生きています。

苦しかった学生時代も

今となればいい思い出であり、笑い話です。

まだ性別の変更をしていないので

どうしても戸籍上の性別である

“女性”でいなければいけない場面もありますが

苦しかった時を過ごせたからこそ

今は割り切っていられる。

苦しかった時間は宝物。

すごく大切な時間を過ごしてこれたんだ

と感じています。

カミングアウトのメリット・デメリットは人それぞれ必ずあると思います。

カミングアウトをしてオープンにしている人達、カミングアウトをせずクローズにしている人達。

どちらがいい、どちらが悪いなんてありません。

僕がカミングアウトする1番大きな理由は、オープンでいられるからこそ1人でも多くの人にカミングアウトをして1人でも多くの人に知って欲しい、という気持ちです。

マイノリティだけれどもみんなと変わらない普通の人なんだよ、ということを知ってもらう機会として“僕”がいます。

そんな僕のカミングアウトが

誰かにとってのキッカケになるかもしれない。

そうなることを願っています。